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今回は、多くのお客様からお問い合わせがあった件について、書かせていただきます。
1) 『用心棒』の予告編について
DVD『用心棒』収録の予告編について、「三十郎 三船敏郎」というクレジットが欠落しております。これは、フィルム原版の状態に起因するものです。
クレジットはフィルム上では別のロールになっており、予告編映像に焼き付けられるものですが、『用心棒』予告編ではクレジットのロールが一部破損しており、「三十郎 三船敏郎」のクレジットが失われておりました。字体を揃えることを考えると、後からクレジットを書き足すこともできず、また過去にテレシネした素材を編集しようにも、画質が著しく劣るため、今回はクレジットが失われたままの収録となりました。
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2) 『椿三十郎』5.1チャンネル・リミックス音声に関して
『椿三十郎』DVDの音声トラック5.1チャンネル・リミックス版に関して、一部の音声が収録されていないとのご指摘がありましたが、この5.1チャンネル・リミックス音声は、M(音楽)シネテープ、E(効果音)シネテープ、D(台詞)シネテープの3本を新たにミックスすることにより製作されております。
M、E、Dのバラバラになった素材は、海外版製作用のもので、完成音とは異なる場合があるものです。これまでも、M、E、Dのどれかに完成音と違いがある場合は、完成音に合わせて、修正を施しておりましたが、完成音との音質の差や、ノイズレベルが違う場合などは、リミックス音声としての聞き易さを重視して、違いをそのまま残しておりました。
特に黒澤明監督作品では、オリジナルの演出を重視して、音声トラックに(オリジナル)と明記してあります。
5.1チャンネル版は(オリジナル)ではないリミックス音声なので、一部オリジナルと異なっているとご理解下さい。
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3) 作品タイトルによって音声のレベルが違って聞こえることに関して
これはもともとの映画の音声レベルに起因するものです。とはいっても、もともとの音声が小さめに入っているということではなく、小さい音と、大きい音のレベルの差が大きいためです。
音声をDVDに収録する際に、大きな音が歪まないように全体のレベルを合わせます。(「一番美しく」では、冒頭のサイレンの音などが、かなり大きなレベルになっています)そのため、小さな音はそのまま小さく収録されてしまいます。特に「一番美しく」はサイレンの音だけが大きいため、全体として音声レベルがそうなって低く聞こえてしまうのです。
全体の音のレベルを揃えてしまうことは、技術的には可能ですが、台詞、音楽、効果音など、それぞれの音の大きさも演出の範疇なので、後から手を加えるわけにはいかないのです。
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4) DVDソフトの仕様について
黒澤明監督作品DVDにつきまして、フィルムからビデオへの変換に関してはHD24Pの仕様で行っておりますが、DVDに関しては24Pを保証しておりません。ですので、宣材物では「HD24Pでのテレシネ」という記述をしております。
なぜ、DVDでの24P収録を保証できないかと申しますと、フィルムの欠落部分、破損部分、キズなどの修正をフレーム単位で行うため、24Pでの信号配列が損なわれることがあるためです。DVDソフトとしての総合的な画面のクオリティ向上のため、24P仕様のDVDではないタイトルがあるとご理解下さい。
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5) 日本語字幕の表記について
日本語字幕作成のベースとしているのは、検定台本とよばれる完成した映画から書き起こされた台本です。役名の漢字表記や劇中の地名の表記なども、基本的には検定台本に従っております。ただ、まれに明らかに検定台本と劇中の台詞がことなることがあり、その場合は、もちろん映画に合わせております。
また映画のシーンによっては、複数の登場人物の台詞が重なり合い、発言者、内容が明確でない場合があります。その場合は断定を避け、あえて検定台本のままにしてあります。
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6) 『天国と地獄』の音声に関して
『天国と地獄』DVDの4チャンネル音声は、公開当時の完成音シネテープをベースに、ノイズ補正などの処理をしたものです。他の作品の5.1チャンネル・リミックス音声のように、D(台詞)、M(音楽)、E(効果音)を別々に収録されたシネテープから編集して作ったものではありません。
製作当時、4チャンネル音声を先に完成させ、磁気多元式立体音響を再生できない映画館のために、モノラル音声を別作業で作っていました。そのため『天国と地獄』はこれまで発売されていたVHS、LD(モノラル音声をベースにステレオ化したもの)と今回のDVDでは、一部の効果音が異なります。
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特に、ご指摘お問い合わせの多かった件を書かせていただきました。
5月には『黒澤明創造の軌跡』も発売予定です。黒澤明監督作品をよろしくお願い致します。 |