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100有余年に及ぶ映画の歴史の中で、一番めざましい進歩を遂げたのは音響効果といえます。現在の映画の音響方式はドルビー方式やdts方式などが一般的ですが、ここに至るまでの音響効果の発達には目を見張るものがありました。東宝製作の映画と黒澤監督の作品も例外ではなく、その時々の最新のテクノロジーを駆使して、大いに観客を楽しませてきました。 映画のカラー化にこそ最後まで慎重な姿勢をとり続けた黒澤監督でしたが、音響効果に関してはいち早く注目し、試行錯誤の中から最新のテクノロジーを積極的に採り入れていきました。そして今回のDVD化にあたり、『姿三四郎』から『乱』までの約40年間に採用されたあらゆる音響効果を忠実に再現することで、黒澤監督がイメージした音の世界をリアルに甦らせることが可能になりました。 今回のDVD音声は、シネテープの残っている作品はそこからクリアな音声を抽出。修復作業には音楽製作ソフト“PRO TOOLS”を使用し、音声の波形をひとつひとつ膨大な時間をかけて手作業で整えてノイズを除去するというマニュアル作業に加え、セリフの背後などに連続して発生している長い周波数のノイズなどは、オリジナルの音声が変質しない範囲でデリケートなフィルタ処理を施し、さらにデジタル処理でも徹底的にノイズを消去しました。 また各種音声記録方式にのっとり、黒澤監督が意図した演出と効果、音楽のすべてを臨場感溢れるダイナミックな音声で再現しました。 |